帝国ホテル東京 おもてなしの核心 黒糸と針 [ホテル 宿泊施設]
帝国ホテル東京で35歳の甥が，桜の花が咲き乱れる頃，結婚式をあげました．
私は略礼服はバッグにぶら下げ，普通のジャケットにズボンを着て，会場まで行きました．
地下鉄三田線内幸町駅の出口から，徒歩3分のところに帝国ホテル東京はあります．
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着替え用時間は，相応にとってありましたので，男性用更衣室で着替えをしていました．
ところがです!！その時にアクシデントは起きてしまいました・・・．
略礼服を着ながら，ボタンを付けようとしたら，ポン！と音がして，ボタンが弾け飛んで行くじゃありませんか．
前を二つのボタンで締める式のモノもありますが，自分のは残念ながら一つ式のモノでした．
これでは，前が空きっ放しで，閉まらないこと限りなし．
考えてみると，久しく着ない間に，ウエスト部分が成長！していたのです．
ボタンを早速拾い上げ，頭に浮かんだ善後策は、ホッチキスかセロテープを使い留めようと考えました。
そこで材料を探すべく、廊下に出て、スタッフを捜しました．
女性スタッフが幸運にも通りかかり，ことの次第を話すと
「更衣室で少々お待ちください！」と言って，
その後彼女が持参したのは，私が頼んだいずれでもなく，黒糸と針でした．
その上，上着を脱げば，早速ボタンをつけてくれるというではありませんか．
ここまでしてくれる！
想定外の展開となり，恐縮のため冷汗が流れ放しでしたが，
スタッフのお蔭でメンツが保てました．
終了際にチップを渡そうとしましたが，決して受け取りませんでした．
１を聞いたら客の心理を先行してよみ2くらいのことをやる，
これぞおもてなしの真髄かと痛く感じました．
その後の結婚式，披露宴が滞りなく終了したのは，いうまでもありません．
今回の件でよくわかったことは，
東京ホテル御三家のひとつに同ホテルは入っていることです．
激しい東京のホテル競争は，現在ハード面で大変なようですが，
たとえ，ハード面が立派でもソフト面が貧弱なら全体としては
いい評価はされないのではと思いました．
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